第135回 日商簿記2級

第135回 日商簿記2級 出題予想

商業簿記

第2問 
1. 特殊仕訳帳(試算表作成)
2. 特殊仕訳帳(総勘定元帳への転記)
3. 伝票

 第2問は、第1予想として特殊仕訳帳の試算表作成をあげました。
 特殊仕訳帳の試算表作成は124回、125回、127回、129回、131回とかなりの頻度で出題されております。
 特殊仕訳帳の試算表作成の出題の頻度は非常に高いですが、132回、133回、134回と3回連続出題されておりませんので、今回は出題の可能性が高まっています。
 対策として、従来の出題パターンである試算表作成を練習しておくのはもちろんのこと、特殊仕訳帳の記入金額が空欄になっていて推定させる問題についてもしっかり練習しておきましょう。その際、二重仕訳の意味についてしっかりおさえておきましょう。
 対策としては、109回、111回はいずれも資料の特殊仕訳帳の記入金額が空欄になっていて推定させる問題になっておりますので、試験までに111回類題は一度解いておく必要があるでしょう。
 また、特殊仕訳帳の記入金額が空欄になっていて推定させる問題も十分対策を講じておくようにしておきましょう。類題として、114回、118回、122回と出題されております。そのなかでも、118回の類題は要注意です。
 これらの問題を解くときのポイントは二重仕訳を書き出しながら解くことが大切です。
 二重仕訳をしっかり考えながら、これらの問題を解くようにしてください。



 第2予想として特殊仕訳帳から総勘定元帳または得意先元帳、仕入先元帳といった帳簿への転記をあげました。
 特殊仕訳帳への記入、また特殊仕訳帳から総勘定元帳に転記するといった問題が103回、113回と出題されており、約10回に1回のペースで出題されております。しかし、113回から出題されておらず、前回、出題されてからかなり間隔が空いておりますので要注意です。
 ですから、試験までに十分対策を講じておく必要があります。対策としては、113回類題を一度解いておきましょう。



 第3予想として伝票をあげました。
 伝票は119回、121回、123回、128回、130回、133回と出題されております。
 133回に出題されておりますが、最近では、それほど出題の間隔を空けずに出題されることもあります。ですから、試験までに推定問 題を一度解いておくようにしましょう。対策としては123回、128回は一度解いておくとよいでしょう。
 また、伝票問題で1つ注意しておきたいのが、102回に伝票の枚数を数えるという問題が出題されたことがあります。それ以来、伝票の枚数を数えるという問題は出題されたことがありませんから、試験までに102回類題を解いておく必要があるでしょう。




第3問
1. 本支店会計
2. 財務諸表
3. 損益勘定・繰越利益剰余金勘定



 第3問は、第1予想として本支店会計をあげました。
 本支店会計は、約2回に1回の割合で出題されております。
 本支店会計は前々回(133回)に出題されておりますが、第3問の中で出題率の非常に高い論点になります。
 ですから、十分対策を講じておく必要があります。
 まず、本支店会計で確認しておきたいのは、本店より仕入勘定と支店へ売上勘定、本店勘定と支店勘定といった照合勘定や未達取引の金額などを推定する問題や繰延内部利益、外部仕入原価、振替価格などの意味について試験までしっかり確認しておきましょう。
また、商品評価損、棚卸減耗費が計上される問題が長い間出題されておりません。対策としては、試験までに第98回類題を一度解いておくとよいでしょう。



 第2予想として、財務諸表をあげました。
 財務諸表の作成では、118回に貸借対照表の作成が、110回、122回、129回、131回に損益計算書の作成が出題されておりますが、最近ではそれほど間隔を空けずに出題ということもありますので、十分対策を講じておく必要があります。
 対策としては、貸借対照表は118回を、損益計算書は122回、129回を試験までに一度解いておくようにしましょう。
 また、損益計算書の作成で1つ注意を要するのが、この第131回から新たに出題区分に追加された売上割戻引当金です。売上割戻引当金繰入の損益計算書の表示方法がその他の引当金と異なりますので、そちらも確認しておくようにしましょう。



 第3予想として三勘定(損益勘定・繰越利益剰余金勘定)の作成をあげました。
 第116回より、会社法の適用によって、未処分利益勘定・繰越利益勘定がなくなり、繰越利益剰余金勘定になりました。
 そういった関係上、出題も108回からされておりません。変更にともなって、そろそろ出題される可能性があります。
 ですから、必ず試験まで108回類題を解いておきましょう。
 また、損益勘定・繰越利益剰余金勘定の作成の場合、株主総会のさいの剰余金の配当の仕訳をもう一度確認しておいてください。
 損益勘定・繰越利益剰余金勘定作成の問題を解くとき、法人税等の税率が40%の場合、そして中間納付がある問題の場合も想定して問題を解くようにしておきましょう。




工業簿記

第4問
1. 費目別計算
2. 部門別原価計算
3.  個別原価計算



 第4問は、第1予想として費目別計算をあげました。
 材料費、労務費、経費の各原価要素から仕掛品勘定、製造間接費勘定、製品勘定への記入させる問題も出題される可能性があります。こういった問題を解くためには、材料費、労務費、経費について直接費と間接費の分類がしっかりできるようにすること、そして、さらに間接材料費、間接労務費、間接経費のなかには具体的にどういったものがあるのか(例えば、耐用年数1年未満の消耗工具は間接材料費)もできるようにしておくとともに、予定配賦も含めた勘定の流れを理解することが大切です。対策としては、試験までに113回類題を一度解いておくようにしましょう。



 第2予想として、部門別原価計算をあげました。
 部門別原価計算は116回、123回、129回、130回と出題されております。
 部門別原価計算は補助部門費の配賦(直接配賦法、相互配賦法)、差異分析、勘定記入が出題されます。
 その際、相互配賦法は長い間出題されておりませんので、試験までに1度解いておくようにしましょう。
 また、123回に出題された総括配賦率、部門別配賦率については、今回はしっかり確認しておく必要があります。



 第3予想として、個別原価計算は120回、127回、128回、132回と出題されております。
 また、133回に第5問に仕掛品勘定の作成が出題されました。
 127回、128回は仕掛品勘定の作成でしたので、まずは仕掛品勘定、製品勘定の作成する問題について十分、対策を講じておくようにしましょう。
 また、120回のような仕訳問題もしっかり確認しておく必要があります。
 その際、仕損の処理、部門別原価計算の総括配賦率、部門別配賦率を用いた場合の製造原価の計算についても合わせて確認しておくようにしましょう。



第5問 
1.  標準原価計算
2.  総合原価計算
3.   CVP分析


 
 第5問は、第1予想として標準原価計算をあげました。
 標準原価計算は116回、120回、126回、127回と出題されております。
 126回、127回と立て続けに出題されておりますが、前回、出題されて少し間隔が空いておりますので、そろそろ出題の可能性が高まっています。
従来、標準原価計算は差異分析を中心に出題されることが多かったのですが、126回では仕掛品勘定と損益計算書の作成、127回では原価標準、直接材料費等の総差異、標準消費量を求める問題が出題され、126回、127回は今までと少し違う出題内容の問題でした。
 対策としてパターン学習に陥るのではなく、原価標準、勘定記入、差異分析等についてしっかり基礎・基本の徹底を図るようにしましょう。


 第2予想として総合原価計算をあげました。
 総合原価計算は128回に等級別、129回に組別、130回に単純、131回は工程別と4回連続で出題されております。
総合原価計算は第5問では一番出題率の高い論点ですが、132回、133回、134回と3回連続で出題されておりません。ですから、今回、出題の可能性が高いといえますので、対策を講じておく必要があります。
 そのなかでも等級別は試験までに一度解いておくようにしましょう。
 また、仕損・減損の計算方法もしっかり確認しておくとともに、「平均的に投入」、「工程の終点で投入」、「途中で投入(105回に出題)」などのときの計算方法も試験までに一度確認しておきましょう。



 第3予想としてCVP分析は108回、114回、117回、124回、132回に出題されております。
 132回に出題されてからそれほど間隔が空いていませんが、最近、出題された論点がそれほど間隔をおかずに出題されるということが頻出しておりますので、要注意です。
 また、前回、CVPが出題されたとき、CVP以外の問いも一部あったため、今回、本格的なCVP分析が出題されるということも考えられます。
 また117回に出題されたときに生産量と販売量が同じではないという問題が出題されました。そのため、117回の問題では、単位当たりの変動製造原価と変動販売費を算出するあたり、少し戸惑うような問題でした。
 また、114回のときは文章になかに適切な数字もしくは語句を埋めるという問題でした。
 このように、直近のCVP分析の問題では、何らかの変化がある問題が出題されており、今回もこれまでにない出題パターンの形で出題される可能性があります。
 したがって、まずは基本である損益分岐点売上高(販売量)、目標利益を獲得するための売上高(販売量)や安全余裕率などについては確実にできるようにしておかなければなりません。また、単位当たりの販売価格、単位当たりの変動費や固定費の金額が資料より変更になるという問題も過去に出題されたことがありますので、そういった問題も試験までに一度は解いておくようにしましょう。
 また、高低点法にて単位当たりの変動費と固定費に分解したあと、CVP分析させるという問題も予想されます。そういった問題の場合、最初の時点で計算間違いなどのケアレスミスをしてしまうと全滅という結果になりますので、本試験では必ず計算間違いしていないかどうか見直しをしながら次の問題に進むようにしましょう。
また、117回、124回は直接原価計算の損益計算者と絡めて出題されております。
ですから、直接原価計算と全部原価計算の損益計算書の違いなども踏まえながらパターン学習に陥るのではなく、本質的な理解を伴いながら学習を進めるようにしましょう。